隣町のカタストロフ 第2話:堕ちたエース(後編)
もう、あの出来事から4年。千里に彼氏の一人や二人が居て当然と思い込む史弥。涙目ながら千里の願いを果たそうとする。そう、幼なじみの行為のあった女性の彼氏を助けようと決意するのだ。
そんな決意を固めている最中、近くの家が崩壊して空へと飲み込まれていく。さらに気が動転する千里。彼氏が心配と言い、自分の家に戻ろうとする千里。静止して自分が行くと言い出す史弥。
ズルズルとロープを手繰り寄せながら千里の家まで向かう。道中は一瞬だが落ちかける。史弥の頭の中は自分が彼氏を助けて千里が喜ぶ姿だった。
なんとか千里の家に入り、彼氏を探す史弥。そこで驚愕。千里の家にケガをして待っていた彼氏というのは高校時代、自分に罵声を浴びてニートになるきっかけを作った藤巻だった。
過去の藤巻の罵声が頭に甦る史弥。言葉が出ない。藤巻は助けに来た史弥に感謝の言葉をかけるが史弥の頭の中は「こいつが彼氏かよ(・д・)チッ」といった感じ。
とりあえず藤巻を助け出そうとする史弥はさりげなく千里といつから付き合っていたのかを探るように聞く。
史弥くんはここでまたまた驚愕する。
二人が付き合いだしたのは史弥が罵声を浴び、千里の約束を破った翌日だった。そして藤巻の口から聞きたくなかった言葉が出る。
そーだ千里、言ってたわ。
お前に相談しようと思ったのにすっぽかされたって
史弥、再び涙目。
千里は自分のことが好きだと思っていたが実は高校時代から藤巻のことが好きだったことに気づく。千里の部屋に大量のティッシュや大人のおもちゃが。煮え切らない史弥は怒りを露わにして藤巻の首を締め上げる。
高校時代に浴びた罵声の怨念を晴らすかのように。
二人でド付き合いをしながら藤巻は千里が叩いていた陰口を史弥に伝える。
向かいに住んでるキモい引きこもり
史弥、涙目(´;ω;`)ウッ…
怒り狂う史弥は椅子の角で藤巻の頭を叩く。倒れた藤巻にさらに追い打ち。もう死んでるだろう…といった状態の藤巻。
自宅に戻ろうとする史弥。千里への言い訳もバッチリと考えている。いざ千里の元へ。目の前にきた瞬間、史弥の自宅が崩落して空へ飲み込まれていく。幸い史弥はロープに捕まっており一命は取り留めた。だが千里は家の中…
気が動転している史弥の頭上から血がポタッと流れ落ちてくる。上を見上げると死んだと思っていた藤巻が立っており、片手にカッター。
ロープを切られて空へと飲み込まれていく史弥。
俺はなんて…ツメが甘い…